伊奈城へ行ってきた話(城跡巡りFile.04)

三河の城

今回は愛知県豊橋市にある伊奈城についてあれこれと語ってみようと思う。城の所在地は愛知県豊橋市伊奈町にありここに訪問したのは一昨年辺りだったと思う。現在は「伊奈城址公園」として整備されており遺構も一部残されている。駅や市街地から離れた場所に在るので車で来た方が無難だと思われる。公園の隣にある専用駐車場に車を停めて敷地内に入ると模擬櫓や池などがあり、そんなに広くはないのだが、割とキチンと整備された庭園だった。池の中には鯉も泳いでいたね、模擬櫓の方は残念ながら登ることは出来なかった。

模擬櫓

頑丈そうな南京錠が掛けられていてどうやら倉庫のような感じだね。登れなければこんな櫓なんか意味ないと思うのは俺だけであろうか?案内板なども設置されており、城の歴史や城郭構造などについて詳しく書かれていた。伊奈城自体は単郭構造の城だったみたいで、当時城の周辺は湿地帯だったようでそれを天然の堀として利用していたようである。本丸部分は土塁と逆茂木という木で作られたバリケードで守られていたようだ。発掘調査も行われており逆茂木の一部などが見つかったと案内板には書かれている。

案内板

土塁の方は一部が遺構として残っているのだがかなり巨大に見える。この城を統治していたのは伊奈本多氏と呼ばれる一族で後に近江国膳所藩主を勤めている。伊奈城が伊奈本多氏によって築城されたのは15世紀中頃の事でその後も伊奈本多氏の支配が続いていたが1590年に徳川家康が関東に転封されるとそれに付き従い、城はそのまま放棄され廃城となったようだ。この地域も戦乱に巻き込まれていたと思われるが、この城を巡る戦闘などについては案内板やネットを見ても特に記載はなかったから運良く平和だったのかもしれないね。公園内はそんなに広くないから散策はすぐに完了した。

土塁

当時は湿地帯だったと思われる城の周辺も今は田畑や牛舎などになっていた。公園の隅のほうに土塁の一部が残っていたのだが、かなりの大きさように見えた。近くに佐奈川が流れているが周辺は平野であるので湿地帯などを利用するにしてもあまり防御に適しているとは思えない。この土塁が郭全体を囲んでいたのだろうか?そうなるとかなりの土木事業になりそうな感じだよな。

土塁の上から撮影

土塁の上には登ることができ端まで進むことができる。途中にでっかい石碑が鎮座しているのでちょっと邪魔だな・・・てか何でこんな不安定な場所に設置するのだろうか?倒壊とかしたら危ないと思うのだがな、まぁ対策は施してあるとは思うのだが「ご先祖様が遺された遺構を大切にしましょう」とかの立て札するのだったったら、こういう所をもう少し考えて欲しいもんだよね。

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