津具城に行ってきた話(城跡巡りFile.24)

三河の城

おはようございますトヨクニです。今回は2020年4月に訪問した津具城(つぐじょう)について書いてみようと思う。ここは今年訪問した城だよな、コロナの影響で珍しく平日休みだったのでここまで遠出してしまった。津具城の所在地は愛知県設楽群設楽町のとある山の中で後藤善心という者が永禄年間(1558~1570)頃に築城させたそうだ。この城を築く前、善心はここから少し離れた所に城を構えていたのだが、今川氏真の手下に攻め込まれいとも簡単に落とされてしまいそれに懲りて新たに築城されたのがこの津具城だ。

津具城に入った頃の善心は甲斐の戦国大名である武田家に従属していたようだが、1570年頃から始まった武田家と徳川家の抗争に巻き込まれてしまうと、この城も徳川家の攻撃を受けてしまい落城。善心もこの時の戦いで討ち死にしたのだそうな。

津具城遠景

今回はもちろん車で訪問した。一応はバスも通っているので交通機関でも行けないことはないだろうが・・・設楽町を走る県道427号沿いに城はあるので迷うことはなかった。駐車場はないので路駐するしかないのだが、県道427号は割と交通量が多い。なので隣接している県道80号に入り少し走ると側道みたいな所があったのでそこに停めさせてもらった。

県道427号線沿いにある登山口?

427号沿いに「李登勝美術館」という民家を改造して個人で営んでいるような美術館があり、その隣に山から流れる水路がありそれに沿って山の中を進んでゆくと城に行けるのだが、途中の通路は私有地になるので美術館の方の許可を頂かなければならない。

水路に沿って進んで行くと途中にいくつかの祠があったが、城との関連性は分からない。道は途中までは緩やかであるが突然勾配のキツイ斜面にぶち当たる。そこを登った先に津具城があるのだが俗に言う直登というやつなので少ししんどかった。こんなこともあろうかと山登り用のトレッキングシューズを買っといて良かったよ。これは足腰の弱い方にはちょっと無理かもしれんな。一応は正規の登山ルートもあるらしいのだが、登山口が分かりにくく、しかもかなり大回りの道になってしまうようだ。

井戸跡らしい

登った先に辿り着いた所は城の西側にある曲輪跡だった。そこから西へ続く通路があるので進んで行くと井戸跡と思われる穴があった。更に進むと恐らくは哨戒所と思われる場所に出たがそこで行き止まりだったので曲輪跡に戻る。

窪んだ部分は堀切か?

先ほどの曲輪跡を見ると郭を半円状に囲んでいるので帯曲輪と呼ばれる部分なんだろうか、あるいはただの連絡通路か。途中に二箇所程、切り欠きのような部分があるがそこも人工的に作られたのだろうか?この切り欠き部分は畝状堅堀と呼ばれるのかな?ここの城跡に限らずなんだけど、同じ堀でも色々な呼び名があってどんなに意味なのかどこの部分を指すのか未だによく理解できないのだよね。まぁ城用語を全く覚えようとしない俺が悪いんだけどさ

右の小高い部分が主郭。この辺りは帯曲輪かね

帯曲輪を先ほどとは反対方向に歩いてゆくと今度は虎口らしき部分が見えてくる。虎口の先には通路なのか曲輪なのか良く分からないスペースがあった。もしかしたここから麓に繋がっていたのかな?途中で途切れているので分からないが・・・

この辺りが虎口跡らしい。確かにそれらしき形状してる

虎口跡から少し登った先にもう一つの曲輪跡とその隣に主郭跡がある。草鞋状の形をした主郭跡はそんなに大きくない。主郭部分と曲輪の間にも切り欠きのような削られた部分があった。書籍によるとそこも堀切なんだって。

この辺りが主郭 そんなに広くはないな

津具城は天然の地形を上手く活用し、さらに色々な技法を凝らした城塞と言える。全体的に見ると小城の類なので、ここは居住するための城郭ではなく有事の際にここに立てこもるために作られたのではないかと思うのだけどね。まぁ山城なんてどこもそんなもんか 。城跡のあった山林は公有地と思われるのでせめて案内板位は置いて欲しかったね。そんな訳で・・・

攻略難易度★★★★

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